Well Special Interview (2008.4)
高樹 沙耶 - Takagi Saya -
本当のエコとは地球のリズムに合わせて生活することだと思う。
一定の枠にとどまることなく常に輝きを放っている高樹沙耶さん。肩書きは女優であり、フリーダイビングのアスリートであり、エコライフを提唱するメッセンジャーでもある。さらに現在は「ハピふる!」のメイン司会として朝の顔に。その原動力はどこからくるのだろうか。新作映画『相棒‐劇場版‐』の話を交え“自分らしい生き方”のヒントを聞いた。
『相棒』は2000年の土曜ワイド劇場の1本として制作されたのを皮切りにシリーズ化した刑事ドラマ。毎回のストーリーがとても奥深いというのも長く愛されている理由だと思います。映画化は高樹さんにとっても待望でしたか?
最初の2時間ドラマのオファーをいただいたとき、実は芸能事務所を辞めてハワイで生活しようと考えていたので、「単発ものなら…」と、たまき役を引き受けたんです。だからこんなに長い付き合いになるなんて思っていなかった。でも当時から「映画みたいなドラマだよね」ってみんな口々に話していたので、映画化はむしろ当然のことに感じます。たまきが営む小料理屋は事件の殺伐さとかけ離れた場であり、ほっとする空間。出番はそれほど多くないけれど、そういう雰囲気を出せるように演じています。
−劇場版を通じて改めて感じた『相棒』の面白さ、
右京&亀山コンビの魅力はどんなところですか?
ほんとうに面白い作品ですよね。ドラマは毎回違うゲストが登場する1話完結型だけれどメインキャラクターの関係がしっかりしている、その奥深さが『相棒』の面白さ。水谷さんと寺脇さんとは『刑事貴族』からの長い付き合いですが、彼らはお互いがどれだけ面白いか、どれだけ信頼があるかを熟知している、そんな老舗の味が『相棒』にはあると思います。
−女優業のほかに「ハピふる!」(CX)のメイン司会など活躍の場を広げていますが、高樹さんと言えばエコな生活。昨年、千葉の海辺に家を建てたそうですが、芸能生活との両立はいかがですか?
月曜から木曜まで東京に泊まって、金曜に千葉に帰るという生活です。ただ、今は作物を育ててそれを追求したいと思っている時期でもあるので、正直、週5日東京にいる生活にもどかしさも感じることも。それでも司会を引き受けたのには理由があって──私は環境のことに目覚めてもう10年になるんですが、自然を大切にしていないから悲しい事件が多いと思っているんですね。昨年アル・ゴアさんの映画『不都合な真実』を観たときに、もっとたくさんの人が生き方を変えないと人類が危ないと思った。そんな時に司会の話をいただいたんです。これまで自分が経験してきたハワイでの生活のこと、フリーダイビングのこと、環境活動のこと、それを伝えるチャンスだと思ったんです。
−ご自宅は「通称エゴコロハウス」と呼んでいるとか。楽しくエコ生活を送るコツはありますか?
「マイバッグやマイ箸を持とう」という以前に、地球が今どういう状況なのかを知ることが何よりも大切。例えばコンビニで売っているお弁当ひとつとっても、世界中から素材を一番多く取り寄せているのに一番多く廃棄しているのが日本人。そういう事実を知ることですね。あと「電気を消しましょう」と制限してしまうことがエコだと思っている人も多いけれど、本当のエコとは地球のリズムに合わせて生活すること。そのなかで気持ちのいい生き方を探すことだと思うんです。
−高樹さんにとっての“気持ちのいい生き方”は、千葉での自給自足の生活だったということですか?
うん、今とても幸せですよ。せっかく便利で豊かな生活を構築してきたのに…という抵抗や、農作業はちょっと…というマイナスの感情を抱くのも当然のこと。でも実際に経験してみたら「こんなに素敵な生き方はない!」と思えた。自分や家族が食べる分に関しては全然大変じゃない、むしろ農作業を通じて嬉しい発見の方が多いくらい。私は今年45歳でもう子供を持つことは難しいけれど、自然のなかで子育てができるって女性にとってはこの上ない幸せだと思うんですよね。
−仕事、恋愛、結婚、出産、女性の人生にはいくつもの選択があってときに迷うことも。どうしたら自分らしく生きることができるのか、「Well」読者へメッセージをいただけますか?
人と比べないこと、人を羨ましがらないこと、自分にもっと自信を持つことですね。あとはとにかく動いてみる、体験してみる。本を読んでもネットを見ても答えは得られないんです。動いてみてそれが自分にとって気持ち良いか悪いか、そこで初めてジャッジができる。好きなものを見つけてそれに向かっていく方がお金のために生きるよりもずっと幸せだと思います。
cinema preview
相棒-劇場版-
絶体絶命!42.195km東京ビッグシティマラソン
5月1日(木)GWロードショー
[出演]水谷豊 寺脇康文 鈴木砂羽 高樹沙耶 岸部一徳

(C)2008「相棒‐劇場版‐」パートナーズ
story
事件の発端は東京郊外のテレビ塔で発見された元ニュースキャスターの死体とそこに残された謎の記号「f6」。真相を追う警視庁特命係の杉下右京と亀山薫は、その記号に東京ビッグシティマラソンを狙う爆破計画が仕組まれているとつきとめるが…。
profile [高樹 沙耶]
1963年静岡県生まれ。1983年に映画『沙耶のいる透視図』で主演デビューを飾り、その後テレビドラマを中心に活躍。主な出演作に『刑事貴族』、『相棒』シリーズなどがある。2000年にハワイに移住。フリーダイビングを学び、2002年に行われた世界大会では水深53mの日本記録を更新。現在は千葉の南房総に居を構えエコロジカルな生活を送る。
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