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文/管理栄養士 志水あい   →バックナンバー

油断大敵! 冬の食中毒事情

 昨日まで元気だったのに、急に体調を崩してしまった……こんな経験はありませんか? 冬場の体調変化は、風邪と認識されてしまいがちですが、お腹を下したり、吐き気を感じたりしたときは、風邪ではないことがほとんど。今回のメールマガジンは、最近騒がれているノロウィルスなどを原因とした冬場の食中毒をピックアップしてみました。

◆ノロウィルスが話題になっているのはなぜ?

 食中毒の原因となる菌やウィルスは、ある程度の湿度・温度環境で大量に繁殖してしまうため、その条件が揃っている夏場が食中毒のシーズンというのが一般的な認識です。そんな認識をくつがえしたのが、最近ニュースなどで話題にあがっているノロウィルス。どうして、夏場ではなく、湿度や気温が低い冬場に流行しているのでしょうか?

 冬場に限らず年間を通じて、ノロウィルスによる食中毒は発生しています。しかも、その患者数は、そのほかの食中毒を抜いて第一位。冬にノロウィルスが流行する理由は、「“R”がつく月の牡蠣はおいしい」といういわれがあるためか、9〜4月に牡蠣などの貝類を生で食べる機会が増えるから。実はこれまでも食中毒による被害は、冬場に起こることが案外多かったのです。

 ノロウィルスが脅威とされているのは、1個のウィルスでも体に悪影響をもたらしてしまう点。ノロウィルスは、腸管の中で繁殖するという性質を持っているので、数個摂取しただけでも身体に大きな影響を与えてしまうことがあります。これまでにも、数多くの食中毒が発生していたにもかかわらず話題になっているのは、流行しやすい年明け前に例年以上の発生件数があったため。本来ならば、年明けの今がもっとも気をつけたい時期なのです。


◆食中毒にならない元気な身体づくり

 食中毒にならないため必要なことは、まず原因となる菌やウィルスを体内に入れないことです。そこで、まず行いたいのが手洗いの習慣。調理や食事の前やトイレの後には、必ず手を洗うようにしてください。とくに、感染している可能性のある人の汚物処理を行った後は、念入りに手の洗浄を行って、ノロウィルスがこれほどまでに拡がった理由として考えられている二次汚染を防ぐようにしましょう。
 また、日常の生活では、万が一、感染してしまった場合でも、軽い症状ですぐに回復できるよう、菌やウィルスに負けない丈夫な身体づくりを行うことも大切です。丈夫で元気な身体をつくるために必要となる栄養素は、エネルギーのもととなる炭水化物、脂質、たんぱく質と、それらを体内で効率よく利用するために使われるビタミンやミネラル。理想は、1日3食のバランスのよい食事です。調理時は、食品中のウィルスや菌を死活させるために有効な加熱調理を忘れずに(食品の中心温度が85℃以上の状態で1分以上)。飲み会などで、つい暴飲暴食をしてしまいがちな季節だからこそ、身体をいたわるやさしい食事を心がけましょう。